テクノラボでは、全く知識のない学生さんにプラスチックの作り方を説明するのに『たい焼きを作るみたいに金属の枠に液体を流し込んで作っています』と伝えています。
プラスチックをコピー(量産)するのに必要なもの、金型!
みなさんは金型ってどんなものを想像されていますか?
液体が固体になる特性を利用した、同じ形のものをたくさん作ることのできる方法という意味ではイメージがしやすいかなと思います。
![たいやきの金型](https://www.techno-labo.com/blog/wp-content/uploads/2018/07/7d3955161bfb6776e5fb1e5df3c828f8-1024x665.jpg)
しかし、たい焼きのように焦げ目ができたりハネがついたりして個体差ができては、プロダクト製品は不良品になってしまいます。
そこで、通常プラスチックの量産では圧をかけて液体を押しこみ、それに耐えられる金属の塊でできた金型が必要となります。
鉄の比重は7.85ですからたい焼きの型と違ってとっても重い金型です。
![鉄でできた金型。作りたい製品の形の何倍も大きく、とても重い。人力ではとても持ちあがらない。](https://www.techno-labo.com/blog/wp-content/uploads/2018/07/180510china-326-989-1024x768.jpg)
では、重いってどれくらい?
なぜ、このようなブログを書こうかと思ったかというと、先日使われなくなった金型を成型工場から会社に引き揚げてきました。
下はその時の写真です。
![金型を運んでいる様子](https://www.techno-labo.com/blog/wp-content/uploads/2018/07/20180724_140752_HDR.jpg)
![金型移動の様子](https://www.techno-labo.com/blog/wp-content/uploads/2018/07/20180717_144258-1024x576.jpg)
この写真の金型でだいたい240kgほど。
240kgというと、野生のパンダだと3匹分くらいの重さになります!!
もちろん人の力だけでは持ち上がりません。テクノラボではハンドリフトや移動式の簡易クレーンを使って荷降ろしをしています。
![金型をハンドリフトで運ぶ様子](https://www.techno-labo.com/blog/wp-content/uploads/2018/07/20180717_144232_HDR-1024x576.jpg)
![](https://www.techno-labo.com/blog/wp-content/uploads/2018/07/20180724_140515_HDR.jpg)
ごくごくたまに、『できた金型をちょっと見てみたいので運送してもらえませんか』と相談をいただきます。・・・
その気持ちすごく分かります。
やっとの思いで到達した量産フェーズ。感慨深い!
しかし、ちょっと待ってください。
鉄なので扱いも意外とシビアです。海のそばの街では潮風によって錆びてしまう可能性もあります。輸送費もそれなりにかかります。
初めてものづくりをされる方はパンダ3匹分を荷降ろしする環境、また保管場所の床が耐えられる環境があるかを一度お考えください。
定期券サイズの製品を作るのに小さな冷蔵庫くらいの金型が必要!?
では、先程の小さな冷蔵庫くらいの金型でどれくらいの大きさの製品がつくれると思いますか?
実はこの金型はこの製品をつくる金型です。
![定期券サイズの製品(プラスチック筺体)の画像](https://www.techno-labo.com/blog/wp-content/uploads/2018/07/20180724_111746-1024x576.jpg)
製品のサイズに対してとっても大きな金型ですよね・・・
プラスチックって安いイメージがあるかと思うのですが、大きな(サイズ的にも、価格面でも)金型がないと作れないのでトータルで見ると決して安価な製造方法ではないのです・・・
そこで、上記の金型はテクノラボでは軽くて小さく、値段も本金型に比べればお手頃(但し500個くらいまでしか作れない)簡易型もご提案しております。が、この話はまたの機会に!
(※初期費用を抑えたい、手軽に量産したいとお考えの方はぜひご相談ください)