プラスチックで思いをカタチにする会社 株式会社テクノラボ

はじめての金型設計①

はじめての金型設計①

テクノラボの千葉です。

テクノラボに入社して4か月、金型の勉強や簡易型の組付けなどを行っていましたが、ついに金型設計をするときが来ました。初めての設計でつまづいたところ、難しかったところなどを書いていこうと思います。

まず、3DCADの扱い方に振り回されました。勾配のつけ方や曲面の勾配処理、勾配チェック、金型の型割り、取り出し機構の配置etc…非常に繊細な作業が多いです。しかし、その細かな事をしなければ実際に製品を金型から取り出すことは出来ません。先ほど勾配について何回も書きましたが、私はこれが大変な作業だと感じているためです。
3DCADはとても性能がいいのですが、自分が思ったようなレスポンス(曲面が絡んだ勾配設定など)を返してくれない時もよくあります。しかし、エラーの発生源を抑えていけばエラーの数を減らして作業スピードを上げられます。個人的にはCADに自分を合わせていくイメージで作業をするようにしています。

話が逸れますが、金型は主に外観面を作るキャビティと、基板などを実装する機構を再現するコアの二つからなります。この二つを貼り合わせて熱した樹脂を注入して、樹脂を冷やしてから取り出します。基本的にコア側に成形品の取り出し機構を配置するので、成形品がコアにくっ付くように設計します。キャビティ側に勾配がついていなければ金型に張り付いて取り出せなくなってしまいます。その場合は手作業で剥がさくてはならないので成形品に余計な力が入って割れたり、射出成形の利点である量産性が全くなくなってしまいます。射出成形品にはほとんどの物で勾配はついていると言えます。しかし、勾配はつければつけるほど形状が変わり、体裁面が崩れたり機構部品を埋め込めなくなってしまうこともあります。なるべく形を変えずに成形品を取り出せるように設計することが大切だと思います。

次回は実際に設計して大変だったことを書いていきます。

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